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エイブラハムの『引き寄せの法則』ワークショップの感想
失われたパズルの最後のピース【The biggest missing piece】
エイブラム&ヒックス夫妻による『引き寄せの法則』を読破して以来、いつか原語で挑戦したいと思っていたところ、ユーチューブで過去のセッションが視聴できると知り、英語の勉強も兼ねてチェックしている。
動画では参加者との質疑応答の様子なども配信されており、人生全般における人それぞれの悩みを垣間見ることができて、なかなか興味深い。
昨日観たこの動画はインパクトがあり、印象に残ったので英語字幕で深堀りしつつ、書き留めることにした。 2012年とかなり古いものになる。
失われたパズルの最後のピース
出典元:エイブラハム・ヒックスパブリケーションズAbraham-Hicks Publications - Law of Attraction Official Site
タイトルの”The biggest missing piece”は、直訳すると「パズルで欠けている一番大きな一片」となるのだが、そのタイトルの意味は動画を見終えてから理解できた。
ネガティブ思考の塊のような人現る
質問者は、この後ろ姿から独特のオーラが伝わってくるように、かなり「負」のパワー満載の、ネガティブ思考の塊のような男性だった。
彼は自らの惨めな境遇だけでなく、世界各地で繰り返される戦争、貧困と飢餓、児童虐待と病の蔓延まで、まるで世界中の不幸を背負うかのように、
「これらの数しれないほどの惨状を、そちらの世界ではどのように解釈するのか」と、
エイブラハムにたたみかける。
冒頭でエスター(チャネリングでのエイブラハムの代言者)が彼に、「とりあえず目を見て話したいから、帽子をとって」と促しても拒否、結局カメラは後ろ姿しか写さない。
仕方なくエスターが、彼と膝を突き合わせるような体勢で演台に腰掛け、この質問者に寄り添うよう話をしている。
セッションの時間にして約23分、エスターが望まないことがどうして現実に起こるのか、物事が思考や感情を通すことによって、どのように引き寄せの法則が生じるのかを、繰り返し語っても、この人の耳には届かない。
彼自身もこのことを、「人気のないトピックなんでね(聴衆者に)すまないけど。」などと洩らしている。一種、異様にも思える彼の話に耳を傾けるエイブラハムは、いつもの調子を狂わされ気味だった。
内容を一部抜粋すると・・・。
「この世に存在する負の側面は常にあり、あなた方の時空にやってきては出て、やってきては出て・・・・を繰り返しているのも事実だ。」
ナチスやルワンダで起きた大虐殺まで持ち出す、この人の苦悩と叫びをエイブラハムは決して否定しない。
「それらについてあなたが関心を持つのもあなたの自由意志、でもね、 望むこと、望まないことをあなたは選べることに気づいてほしい」と諭す。
「実際にこの現実社会で日々起きている惨劇と犯罪や、多くの人の不幸の関心を寄せて嘆き悲しむのはあながやるべきことではない。」
That is not your job!
「そこに意識を向けるよりも、あなたがどう感じたいかを感じはじめてほしい。」
「悲観するばかりの負の感情は、あなた自身の人生に反映される、それが引き寄せの法則の原理だ。」
引き寄せの法則なんて自分にはきかない?
実はこのネガティブ思考の質問者の男性、『引き寄せの法則』を、「これまでずっと実践し続けてきたし、セミナーにも参加したことがある。」とのたまう!!!
にもかかわらず、世の中で起きている不幸な出来事や今の自分自身に、行き場のない不平不満を抱えていると訴える。こんな人は少なくないのだろうけれど、堂々と思いを訴え出た勇気は、ある意味で称賛に値する。
「おお神よ、何故あなたは手を差し伸べないのか。」人はよく、不幸を感じるとこう叫びたくなる。 直接話ができるエイブラハムに問いただしたかったのだろう。
彼は引き寄せの法則に懐疑的な反面、実はこの原理に一筋の光を求めている人だと思う。そうでなければ、わざわざこの場にやってこないはずだし、指名されることもなかっただろう。
この人の例は反面教師となり、「より良い世界」で生きるために何が欠落しているのかが、すでに習得した人、また理解しようとしている人には明らかだ。
「願望実現化」のパズルを完成させるには
タイトルの 【The biggest missing piece】大きく欠落しているパズルの一片。
世界中で起きている不幸や悲劇の共鳴板になるより、ほかにやるべきことがこの人にはあるはずだ。そんなことは渦中の人にとっては何の役にも立たないし、自分の身に同じような状況を引き寄せられるだけだ。
その部分を付け足さない限り、つまり正しい引き寄せの法則への理解が進まない限り、この人が幸せのヴォルテックスに入り、人生を好転させることは決して可能にならない。
結局最後まで、この人の引き寄せの法則への理解が進んだかどうかは不明なままだった。この人のその後が気になるところだけれど、幸せになっていてほしいと思うのは、動画への多くのコメントを残した人たちと同じ気持ちだ。
引き寄せるどころか「押しのける」
ポジティブシンキングや引き寄せの法則に救いを求め、実践してきた人の誰もが、一度や二度は経験する不調和。しかし、理由は「引き寄せ」への不理解があるために、逆に望む状況を押しのけている。
自分では引き寄せの法則の理解し、エイブラハムが説くように実践もしている、なのにいつまでたっても事態が良くならない、そればかりか良くない方へ空回りする始末。
そこで嘆く。「こんなもの効果なんてない、嘘っぱちだ。」そして多くの人があきらめ離れてゆく。
それでもこの時空には、一貫性を持って働く法則の存在があるとエイブラハムは教える。
その正しい理解と実践なくしては、いつまでたっても「願望実現化」のパズルを、完成させることなど不可能なのだ。
何%の人が宇宙の法則を正しく理解しているか
このセッションではほかにも、興味深いことを聞くことができた。
質問者の男性:「ではあなたはこの世に、一体どれくらいの人がこの法則の意味を理解し、実際に思い描いたとおりの人生を満喫していると見立てますか?」
エイブラハムが「何%が当てはまる」と言ったかおわかりだろうか。
その答えは・・・。
「5%」
同時にこの頑固で神経質そうな質問者に理解できるよう、一番わかりやすい形で答えたエイブラハムの答えは以下のパートだと思う。
「5%の人の中にエスターが当てはまる。」
「そしてそのエスターも腎臓を患ったことがあった。常に「その状態」にいるわけでない。」
つまり引き寄せの法則を理解し、喜びに溢れた人生を送っているはずの彼女も、他の人々と同様にこの物質社会で、多様性とコントラストに満ちた中にいるのは同じだ。」
「こちらの世界(エイブラハムのいる場所)の照準では、(たとえ病気を持っていようがいまいが)他の5%人と同様に、彼女にとっては有り余るほどの十分な幸福を享受しているのだ。」
補足:「そこがあなた達95%のわかっていない人達との違いだ。」
エイブラハムの言うその地球上に存在する5%の人たちなら皆、大金持ちで大成功していて、健康で愛する人達に囲まれながら、順調満帆に暮らしている、というわけではないと解釈した。
仏陀でさえも悟りを開いたあとでも、様々な襲いかかる誘惑や苦難に悩まされたという。この世に物質的な体という焦点を結んで生まれてきてからには、何かを経験しないで終わるわけにはいかない。
つまり法則を理解し、実践することで思い通りの人生を生きている人でも、長い人生で多少は順調路線のレールから、ガタっと外れることもあるということだ。旅の途中で、波動調整というメンテナンスを、その都度しなければならない。
それにしてもこのはっきりとした数字、5%がどれだけの意味を持つか考えるとワクワクする。
最後のピースが意味するものとは
エイブラハムが説くコントラストとは、
ネガティブとポジティブなことが入り交じる、まるでビュッフェのような、よりどりみどりの波乱万丈がある人生舞台。
そこでの出来事一つ一つに、何を見てどう感じ、「明るくて良い気分になる」ためにはどのような意識を向けるか(焦点をあてるか)が最重要という。
自分自身をとりまくコントラストが、喜びに満ちたドラマになるかその反対になるかは、視点一つ次第で決まるということを、改めて考えさせられた。
失われたパズルの欠片(かけら)とは、このネガティブ思考の質問者の例が示すように、自分の中に根付いてしまった宇宙の法則への無自覚のことだ。
エックハルト・トールは「スピリチュアルへの理解がない人生は、苦しみが多い」と言っている。
実際、この男性のようにこの種の思考の癖が、信念になってしまっている人は少なくない。
けれどもソースの寛容さは、計り知れないほど慈悲深い。気づいた人からエイブラハムが言うように、誰でも今いる場所からやり直せるのだ。