エイブラハム「ジェリーの死について語る」ABRAHAM TALKS ABOUT WHAT'S NEXT FOR JERRY HICKS日本語と感想
一日一話、エイブラハムかエックハルト・トールの動画を傾聴している。聞けば聞くほど愛のエネルギーに満ちたエイブラハムの言葉が身に沁みて、感謝に満ちあふれる。
何度も読んだジェリー&ヒックス夫妻による『エイブラハムの引き寄せの法則』だったけれど、自分がこの著作を知る前の2011年に、ジェリー・ヒックス氏はすでに逝去していた。
先日そのことをテーマとしたワークショップの内容に、心底感動したので書き記しておく。
ちなみにエイブラハムは、ジェリーは「死んだのではない」"He made his transition" 、つまり別次元へ移行しただけとしている。
エイブラハムが語る「死とは何か」
引用元:Abraham-Hicks Publications December 10th, 2011 in Phoenix Arizona2011.12月アリゾナ州フェニックス でのワークショップより
実はジェリーの逝去後、1ヶ月もしない内に、エスターは気丈にもワークショップを再開していた。
動画でエイブラハムが繰り返し伝えるのは、「ジェリーは死んだのではない。」ということ。
非物質界へと移行しただけ、「死ぬのが怖い」とする考えをあなたたちは克服すべきだと説く。彼は純粋意識に”re-emerge"、再び融合したのだという。
死を怖がるのは、人は誰かが死ぬと「全てなくなる」と誤解しているからだ。非物質界では生存していて、そのことはこれまでのワークショップやQ&Aでたくさん語ってきたし、もう言い飽きた。
非物質的なもの物質的なものとの境界などは、本当は無いに等しく、この2つは全く同一のもので、そもそも分離などされていない。
「物質的な身体が消滅したとしても、見えない存在として存在し続けている。」とエイブラハムは伝えていた。
例えばこの日、エスターは黒いドレス姿で登場するつもりだったのだが、それを見たジェリーの「誰か死んだのかい?」という、ささやき声を耳にしたらしい。(会場・笑)
結局、エスターは黒はやめて、ジェリーの好みのドレスに着替えた。ジェリーは他にも、ユニークな一羽の鳥の姿となって、キッチンの窓越しから彼女を見ていることもあるという。
動画で冒頭に出てくる参加者の男性の言葉に、エイブラハムは「今のそれ、ジェリーだ。」などと指摘している。その男性に乗り移ったかのように、やけにリラックスしたジェスチャーとなって現れたりするところが不思議でワクワクした。
実はこの日、男性が身につけているシャツは、派手なドクロ柄シャツだった。
エイブラハムが言うには、それがジェリーの好みとマッチしていて、この人が今この場にいるのは「波動の一致」だと語った。
こんな風に、非物質界にいるジェリーが、どこかで誰かのもとに、ふと現れる場はたくさんあるらしい。
もし他の誰かがあなたのシャツを「素敵だね。」と言ったとしたら、それはジェリーだ。なぜならジェリー以外、誰もあなたのそのシャツを見て、お世辞にも素敵だなんて思わないからね。
このようなユーモラスなキツめのジョークが飛び出る、エイブラハムのワークショップはいつも笑いが絶えないし、見ていてもいつも微笑ましい。
「死」は "bridge"、 物質界と非物質界をつなぐ架け橋だ。
質問者:「橋という例えは、どういう意味ですか?」
エスターはジェリーの死の直後、喪失感のあまり自分を見失いそうになることがあった。けれどもすぐに我に返って、エイブラハムがこれまで伝えてくれたことを思い出したそうだ。
そして彼女自身が、エイブラハムを呼び出し、教えを求める人々のための代弁者となっていることそのものが、架け橋であるという認識に達した。
私達がこの世に生まれて来る時は、誰もが「在ること」=ソースエネルギーに焦点をあてることによって、非物質界から物質界に生れてくる。
一人として強制的に産み出された人はおらず、皆そうしたいからここに来ているのだ。
それなのに産まれた後は、物質界での集合体である人の群れに焦点を当てて誰かと交流している。そこで様々な障害があるように見えても、そんなものは存在しない、あなたの道を阻むものはない、あなたが何に焦点をあてるべきか知っている限りは。
エスターが別離の苦しみにさいなまれていたことも、全く無駄なことだとエイブラハムは言い切った。
「別離」の感情ばかりに浸ってばかりいると、似たような状況を引き寄せるので、その状態はボルテックス圏外で、不必要なことに他ならない。
エイブラハムにとっては私たちが、なぜ「死」を悲しむのかが理解できないようだ。
大抵の人は人生での出来事に対して、説明責任を果たすことばかりに気を取られている。
例えば「ほんとにムカつくわ、ジェリー、なんでいなくなってしまったのよ!」「戻ってきて何かしなさいよ!」という風に、実際はエスターでさえ、ジェリーの死という現実に対して、物凄く腹を立てていたらしい。
その後エスターは、こんな悪感情に浸るより、他にすべき事があるに違いない、そして今の状況に「抵抗」している自分に気づいた。
どんな状況に置かれたとしても、視野を広げると必ず何か他の道があるということを理解してほしい。
他の動画でも時折、ジェリーの死のことが話題にあがる。
エイブラハムは、そんな時ジェリーがいないことに関心を向けるのと、見えないけれど「そこらへんにいつもいる」と考えるのとでは意識に雲泥の差があり、引き寄せの観点からどちらが気分が良くなるかわかるであろう、と諭す。
実はそのような負の感情も必要なのだ。もし否定的だったり、良い気分でない感じ方を知らなければ、真逆の肯定的な感情を理解できない。だから良くない気分から良い気分になるよう考えを転換し、引き寄せの法則をおおいに利用してほしい。
それこそがあなたが自身の人生をインスパイアするために、この非物質界に生まれてきた目的なのだ。
物質世界と非物質界をつなぐ境界線を、「架け橋のようなもの」とエイブラハムは言い表した。
あちらとこちらに架けられた「橋」はすべての人の中にあり、そこにかけ合わせて2つの領域のつなぎ目が「死」であると教えている。
ジェリー・ヒックス氏が遺したもの
それぞれの人にそれぞれの果たすべき道があるという。「この機会にエイブラハムの教えをこの世に紹介したジェリーの生涯に、思いを馳せるといい」と言う。
『引き寄せの法則』の教えを広めることに情熱をそそいだジェリーの生涯、そして彼の人生への満足感と充実度がどれほどのものであったか、またソースの視点で物事を見つめた彼の生き方が、どれくらい素晴らしかったか想像してみなさい。
ジェリー・ヒックス氏が『セスは語る』をベースにして、好奇心旺盛に「もしそうならどういう理屈でそうなっているのか」と、エイブラハムに掘り下げ、究極まで尋ねた人だった。
ジェリーこそがこのムーブメントの立役者で、そのおかげで世界中の人々が、教えの恩恵を受けていることになる。
後にエスターがこのように語っている。
エイブラハムを含む彼らの活動は、ジェリーが既に経済的な面で成功者となっていた後で始めたものだったこと、そしてそれはジェリーが一人でも多くの人に、この素晴らしい引き寄せの法則を知って幸福になってほしいと願ったからで、決して彼らの営利目的のプロモーションのためではなかったと…。
さて、このセッションでは最後に登場する男性が、エイブラハム・ファンにとって、言い表しようのないほどの感謝の気持ちを代弁していて印象深かった。
男性は、エスターからのメールで、ジェリーの訃報を知った。その瞬間、自分がどれほど素晴らしい場所にいるかに、例えようのないほどの歓喜と祝福の想いに包まれたという。
通常であれば、故人の死を悼むような言葉が告げられるシーンである。
しかし、この男性にとってジェリーの死は、今生の別れという風に捉えられていない。エイブラハムの教え通りの受け止め方をしているため、哀悼ではなくこのような感謝と祝福の言葉で表したのだと思う。
ゾロ目を見たらジェリーがそこに?
そんな時、彼がふと時計を見たら5時55分だった、それはジェリーが好きな数字だったので、ジェリーがそこにいるのを感じたという。
ジェリーはいわゆるゾロ目、333,444,555などの数字が好きだった。
そして男性は、これまで本当に多くのことをシェアしてくれたエイブラハムやジェリーに対して、そしてワークショップをすぐに再開したエスター達の尽力と貢献に対して、真摯に礼を述べた。
長年著作を読んだり、ワークショップに参加して、どれだけ自分がエイブラハムの教えに薫陶を受け、インスパイアされてきたか、また自身の人生にとって『引き寄せの法則』が金塊のごとく心の財産となったか、そして拡大と成長の一部となっている自分に気づくことができたという大賛辞の言葉で終わった。
ちなみにワークショップの動画を色々見ていると、登場する人達の中には他の人のように、自分の悩みを質問するわけでもなく、この男性のように「今ここに来れて感極っている、エイブラハム達への深い感謝を愛を感じてただただ嬉しい」と伝える人もいることに気づいた。
その時のエイブラハムが満足気に頷く表情は見もので、「よろしい、それこそがあなたが在るべき姿だ」と珍しく?質問者を褒めるシーンになる。
このような人は、エイブラハムの教えを正しく実践できている人達であって、教えの実践者の鑑となるような人たちだと思う。
この人の賛辞の言葉は、エイブラハムの『引き寄せの法則』を体得したファンの想いを、見事に代弁してくれていた。
最後に
エイブラハムによると、ジェリーとエスター、娘さんのトレイシーの3人は一つのスピリットから生まれ、(前世は銅像が立つような人物だった) 非物質界でエイブラハム達と交信するという取り決めしていたとのこと。
といっても彼らには自由意志があり、今のようなことをするかどうかは直前まで判らなかったらしい。
自分がそうであるように『エイブラハムの引き寄せの法則』によって、悲しみの淵から正反対の場所まで再起した人の数は計り知れないし、幸せに生きるヒントが彼らの教えにありそうだと感じて、耳を傾けようとする人が世界中にいる。
エックハルト・トールが言うように、スピリチュアルはこの世のメインストリームではないし、アンチもいる。人々の関心はもっと他のことに向けられているからだ。
エイブラハムは本当の自分のパワーに気づいてアウェイクニングした人は、そうでない人の百万倍もの祝福の光となり、この世界に愛と平安をもたらすという。誰かの気づきの度に源ソースが成長拡大し、愛を返したりその一部になるのだと。
この教えを世界中に広めることに全精力を注ぎ、貢献したジュリー&エスター・ヒックス夫妻は賞賛に値すると思う。
日本でチャネリングなどと言えば、霊媒師とかイタコさん(笑)を思わせるので、おっかなびっくりのイメージがあるかもしれない。
一方、霊能者やバシャール、『セスは語る』のセスが知られているアメリカでは、チャネリングに対する人々の受け入れ方には寛容さがあるようだ。
エスターがエイブラハム達の思考の塊を受け取って、内容を同時通訳のように話す姿は簡単にできることではない。
そういった意味でも、ヒックス夫妻の長年に渡る貢献は、その名の通り神業のように思えて仕方がない。
エイブラハムを知れば知るほど、首尾一貫した矛盾が一切ない真実がそこにあることに「本当に自分」が気づき、歓喜する。
もちろん、アンチ派もいるに違いない。皆それぞれの波動の現実を生きているのだし、多種多様性があってはじめてこの世界が成り立っているのだから。
エイブラハムの死への教えは、物質界の住人にとっては簡単には理解できないものの、一方でなかなか魅力的な部分もある。
非物質的なもの物質的なものとの間には隔たりはない。本当の意味では死などは存在しない。
その精妙な境界を超えることで、誰でもエスターのように非物質界の存在たちと、自由に交流できるようになるとエイブラハムは教えている。
本当の意味で「死」は終わりではないらしい。
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