マーフィー博士の『潜在意識の法則』が世に出てから50年だという。
人類最強にして最大の力とは
「10年ひと昔」というけれど、その5倍なら世界や科学はより進歩するし、人を取り巻く環境や価値観も大きく変化する。私達の住む世の中もガラッと様変わりした。
その間、人類にもたらされた最大にして最強の力は何なのか。
原子力エネルギー?中性子爆弾?
そんなものではないと、下記の本に記されていた。
ではそれはどこにあって、どうすれば手に入れることができるのか?
50年経った今も同じで、変わらないもの。
その人類最強の力とは・・・・。
自分の心の中に潜む潜在意識が持つ、驚くべき奇跡の力のことで、それはもう私達それぞれが、すでに持っている力のことだという。
これまでは「マユツバだ」とか、「人生そんなモノでうまくいくわけがない」と信じようともしない人たちに対して、言い返す言葉もなかったわけだけれど、50年経った今、量子力学では「観察者の心が実験結果に影響する」という事実が、すでに証明されている。
最近はスピリチュアル関連の本やブログ、セミナーを運営する人の中に、量子力学による科学的根拠を打ち出している人をみかけるようになった。
「現実とはコンピュータ上のシュミレーションにしかすぎない」
「我々は仮想空間に生きている」などの、突拍子もないように思える仮説を「モーガン・フリーマン時空を超えて」で視聴するのは楽しいし、ロマンがあるのだけれど実際に、どうやらこの世は科学的見地から見ても、そういうことらしいのだ。
量子力学の深淵な洞察は、「人はこの世界の単なる傍観者なのではなく、この世界の方向性へ能動的に関わる参加者だ」というすでに答えを導きだしている。
自分がこの現実を創り出しているということを知った人から、思考や心の力の壮大さに気づき、ネガティヴシンキングに別れを告げるはずだ。
つまり信じる信じないかの問題などではなく、それが事実なので、信じるべきなのだと本の著者は記していた。「信じるものは救われる」ではなく、信じないと救われることがないと。
残念ながらこの真理については「知りたい」と自ら本を開いたり、自身に問うたりする人にだけ通用するのだし、導かれるように門を開くもの。
生存競争やマネタイズに日々忙しい人に、わざわざ立ち止まって聞くように諭す種類の話ではない。実際ほとんどの人がそんな感じだと思う。
自分の人生経験は自分の心が創っているというのに・・・。
それは私達の心は、体験している世界に積極的に働きかけて協働しているということだ。つまり自分の思考が自分の経験を創っているということ。私はもちろんそう信じているし、実際そうなっていると思っているし、体感している。
マーフィ成功法則とエイブラハム引き寄せの法則の相違点
けれども本を読み終えて、少し混乱した。
エイブラハムは眠っている間は引き寄せは休止すると言っているのに対して、マーフィー博士は「潜在意識は24時間休みなく働く」としていたからだ。
その後エイブラハムの動画を視聴している内に、マーフィー博士のその理論を超越した「真理」を知ることになった。
願望刷り込みに最適なタイミング(2020年追記)
ところでステイホーム中以降、エイブラハムの動画を学ぶ内に、ブルース・リプトン博士などの最新の科学的見解を伝える動画もチェックするようになった。
博士は世界的に著名な細胞生物学者で、遺伝子やDNAではなく人の信念が細胞レベルで生体機能をコントロールするという、科学と魂の橋渡し役の存在としても人気が高いようだ。
リプトン博士によると、人の寝入りばなと起き抜けの数分間は、潜在意識への刷り込みに最も適したタイミングらしいのだ。
エイブラハムも朝目覚めた時は、とくに波動が高い状態だと教えている。(その他は瞑想中、居眠り中など)
眠っている間はモメンタム(思考の勢い)が沈静化する。だから眠りにつく前と朝起きた時は、ネガティヴな経験など思い出す代わりに、ポジティブことだけを考えるようにしなさい、と教えている。
リプトン博士が言うにはネガティヴな人には、特にこれが効くらしい。一日の終わりと始まりのこんな簡単な習慣が、後々自分の人生に大きな実りをもたらすようだ。
エイブラハムはその状態は思考が停止している、つまり抵抗のない状態なので、本当の自分(見えないソースエネルギーとしての自分)と、波動が調和していると教えている。
ちなみに人が眠る理由は、非物質と物質界の自分との波動のギャップを埋めるためらしい。
その意味から「アウェイクニングが進んだ人、すなわち気づきが深い人ほど、睡眠時間は少なくてもいい」としている。
ブルース・リプトン博士についてはこちらにも少し~
忌み嫌われたワード「波動」
エイブラハムの引き寄せの法則と同じことだと思っていた、マーフィー本の潜在意識の法則のプロセスや過程が違うことに気づいた。もちろん最初と結果など、根本的な真理は共通点が多い。
潜在意識と顕在意識について説かれたマーフィー本には「波動」のことには触れられていない。
当時「波動」というワードは、アメリカの出版界ではタブーになっていて、ヒックス夫妻によれば、成功哲学で有名なナポレオン・ヒルの原著にその記述があるにも関わらず、編集者によってカットされているらしい。
波動とあるだけで、とたんに胡散臭いと、人々はその言葉を見ただけで、非科学的だとかオカルトだと毛嫌いするし、本は売れないのだという。
けれどもすでに量子力学の世界では物質のミクロの様態を「粒子であり、波である」としている。これ以上分解できないミクロの世界は波なのだ。
古代インドではとっくの昔に、物質を粒子の総合体として見るのではなく、あくまでもエネルギーに満たされた全体世界と捉えていたと聞いた。
そしてこれこそが般若心経の真髄である「色即是空・空即是色」の意味するところなのだそうだ。
つまりこの世のあらゆる現象は、あらゆる波動の変化、流動だと解釈できると玄侑宗久氏も書いていた。
ヒックス夫妻も版元のバウハウスに、エイブラハムの教えから、「波動」の単語を削除しないことを条件に、出版を決めたと聞く。
実際にそれを見たことがある人はほとんどないのだろうけれど、エイブラハムは確かにその人の思考が発した「波動」が作用して物事を引き寄せると言っている。
すべては「波動」なのだと・・・。
インドで出会った賢者もそのようなことを確か言っていた。私から発せられているオーラやベールのようなものから、過去や未来を読み取れるのだと。
しかしマーフィー本では波動の概念は出てこなかった。読み落としていたのか。そうでないならマーフィー博士の辞書には「波動」の概念がないようだ。
マーフィー博士自身は超越的な人物で、キリスト教の神父でもあり、「潜在意識で富と成功を得る方法」を説いた。
それは超越的で一般的には、なかなか理解不可能なメソッドのように思う。実際その不明瞭さこそが、迷いの多かった時期にスピリチュアルと距離をおいてしまった原因の一つだった。
エイブラハムを知ってからわかったのは、「感情のガイダンスシステム」を知らないまま、つまり疑念を持ちながら、ただやみくもに行うアファメーションなどむしろ逆効果だと言うことだった。
その点『エイブラムの引き寄せの法則』では、人々の疑問に向き合い、願望実現可の仕組みとノウハウをわかりやすく伝えてくれている。
さて、当時はタブーと忌み嫌われた「波動」という単語は、今は市民権を得ている。
マーフィー博士の本にこのワードがあれば、より理解しやすかったかと思う。自分の人生経験は自分の心が創っているのは「波動」によるものだ、と。
そして2020年の今、やっと私がたどり着いた解釈は・・・。
神意識(マーフィー博士の潜在意識)=ソースにアライメントする(エイブラハムの教え)
そこにいれば全てが好転する。
そこに至るまでの方法がマーフィー本に具体的な方法が説明されていなかった。「願いは叶うと信じなさい、善良であれ、澄んだ心の持ち主であれ。」と言われても、なぜそれが必要なのかや、その仕組みが理解できないと、次に進めないし挫折もする。
反面、エイブラハムの教えはより具体的なので、自分にとってはどんぴしゃり、ストンと腑に落ち完璧だ。
もちろん究極的には潜在意識系もスピリチュアルも、同じことを言っている。
スピリチュアルが苦手な人にはブルース・リプトン博士、ジョン・デイスペンザ博士などの科学とスピリチュアルの中間的見解などがいいのかもしれない。